今、Twitterによる投稿から一つのアプリが大きな注目を集めています。
その名は『ひよこボタン』と名付けられたアプリで、アプリの使い方はアプリ内のボタンを押すとひよこの鳴き声がピヨピヨと流れるという至ってシンプルなものです。
何故、こういったアプリが流行ったのか?その背景にはお子様連れに対する温かいエピソードがありました。
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利用用途は乳幼児のお子様連れに対する思いやりの意思表示
『ひよこボタン』が産まれたきっかけは2016年10月にNHKで放映された朝の番組中でV6の井ノ原快彦さんの提案でした。
「機内や電車内等の公共の場所に『ひよこボタン』を設置し、子供が泣いた時に皆がそのボタンを押せば泣いても良いという意思表示になる」と、言うものです。
その発言に感銘とアイディアを受けて、個人のアプリ開発者が『ひよこボタン』アプリを開発しリリースしました。
現在、Playストアでひよこボタンでアプリを検索すると、4つの『ひよこボタン』アプリが出てきます。
同様のアプリは4つあるがどれも同じ使い方
Playストア上では4つのひよこボタンアプリがありますが、元々の『ボタンを押したらひよこの鳴き声が流れる』というアイディア自体がすごく単純明快なので、どのアプリも機能自体はほぼ同じです。
※アプリ名:ひよこボタン、提供元:PLANEX COMMUNICATIONS INC.
このようにボタンが一つだけのシンプルなアプリもあります。
※アプリ名:ひよこボタン-HiyokoButton-、提供元:MELTING POT, LIMITED LIABILITY CO.
こちらの写真のように犬や猫の鳴き声が流れるアプリもあります。
もし今回の話に興味を持ってインストールを考えている方は、4つの内、どれを選んでも差し支えありませんので最も自分自身が気に入ったものを選ぶと良いでしょう。
注目の発端はとあるTwitterユーザーの投稿
井ノ原快彦さんのアイディアが放映されたのは2016年の10月と2年以上前ですが、突如として『ひよこボタン』アプリが注目を集めたのは、とあるTwitterユーザーの投稿でした。
その方は通勤中に混雑している電車内で赤ちゃんが泣きやまない方がいて、ひよこボタンを押した所、紳士的なおじさんに「ぴよぴようるさいですぞ」と軽く叱られた後に周囲が笑ってくれたとか。
このTweetが公開された直後に投稿者の行動に賞賛が集まり、同時にひよこボタンの存在と井ノ原快彦さんのアイディアが最注目を集めました。
1つのアプリによって皆が笑顔になれた心温まる事例
あやしても赤ちゃんが泣きやまず親御様は困惑、周囲は無言だが困ったような視線が痛かった…という状況は乳幼児や小さなお子様連れの方は経験があるかと思います。
親御様の中には周囲の視線に耐えきれず、電車の車両の間という危険な場所で子供をあやさなくてはいけないような思いをしたこともある方もいらっしゃるとか。
周囲の人も直接泣くなとは言えないし泣いても良いですよと赤の他人が言うと棘が経つかもしれないと口に出せない方がほとんどです。
しかし、アプリを使って「泣いてもいいですよ」と意思表示をするのは、トラブルにならない良いアイディアです。
アプリの存在を知らない人からすれば、今回のTwitterユーザーのように音が鳴っている持ち主に注目が集まる訳ですから。
複雑な機能も設定も無く、ただひよこの鳴き声を流すだけで不穏な空気を変える事が出来た『ひよこボタン』のアイディア。
そして実際にアプリを活用したTwitterユーザーの行動と勇気には感心せざるをえません。
少子化が大きな社会問題として共有化されているにも関わらず、まだまだ小さなお子様連れに対して社会の目は厳しいものがあります。
ですが今回のひよこボタンアプリのような、お子様連れに優しいアプリが更に認知される社会になってくれればITで人はもっと笑顔になれるのでは…とITに携わる一人の人間として思います。