スマートフォンの機種代金もピンキリですがやはり「高い」という印象もありますよね。
iPhoneだけでなく、Androidスマートフォンも10万円を超えてきて2年毎に買い換えるには少し高額です。
他社へ乗り換えれば機種代金は大幅に値下げされるのに対して釣った魚に餌をやらないかの如く、既存ユーザーにはあまり恩恵がありません。
そこで今回はドコモ・ソフトバンク・auなどの携帯電話会社が行っている特殊なキャンペーンである【解約抑止ポイント】について解説致します。
目次
解約抑止ポイントとは?
名前の通りではあるが「解約」を抑止してもらう為にキャリアが付与する機種変更の際に利用出来る限定ポイントです。つまりは引き続き同じキャリアで利用して貰う為の、引き止め策です。
明確な条件や付与額については当然表立って紹介されていはいませんが、どのキャリアに共通して言えるのは「他社への乗り換え(MNP)をするユーザー」に対して付与されているのは確認出来ています。
10万円する機種を3万円引きで購入出来るとなると選択肢としてはアリだと思います。ネット上はその制度を逆手に取って、乗り換える気は無いがポイントの為に乗り換えるフリをするというその行為から「コジポ」(コジキポイント)とも言われています。
どうやって貰えるのか?
各キャリアによって細かい流れは異なりますが、おおまかには以下の通りです。
- キャリアの総合インフォメーションへ電話する。
- ガイダンスは「他社への乗り換え」を選び、オペレーターが出る。(基本的には手数料などが絡んだり注意事項の説明があるのでオペレーター対応となります。)
- 移動先キャリアや検討機種を聞かれて、発生する諸費用の案内を受ける。
- 最後にポイント付与の提案がされる。
所要時間はオペレーターに繋がってからおおよそ10分~30分前後かと思われます。
付与条件などはあるのか?
流れだけ聞けば誰でも簡単に貰える様に見えますが実際は違います。
恐らくですが、契約年数・利用機種・検討機種・ファミリー割/家族割の回線数・固定回線セット割の有無などキャリアへの貢献度も大なり小なり絡んでいると思います。
理屈から言えば自社内で囲い込まれているユーザーは単純な携帯回線の解約だけでは無く、連鎖的に家族も乗り換える・固定回線の解約も有り得るので連鎖的な解約の引き止めには必死です。
また、オペレーター側の裁量に任されている部分も大きいと思います。前回は何も無かったが、2回目は提案があったという事もあります。
こちらも「お前の所なんか絶対に全部解約してやる!」というユーザーより、少し検討していて揺らぎがあるユーザーへ付与した方が効果的ですし効率も良いです。
金額はいくらなのか?
上述したキャリアの貢献度も絡みがあるとは思いますが最近では32400円分のポイントをよく耳にします。高額機種にだけ43200円という場合も稀ですがあります。
こちらは時期や貢献度により異なるという印象です。例えばiPhone商戦では流動も大きいので対象母数も増えますのでその分抑止力も高める必要があります。
なお、いずれのキャリアにおいても端末代金への値引きだけで利用出来るポイントなので直接的な換金性はありません。
以前ではauは【auポイント】として利用出来て、ネットショッピングで利用出来たりと換金性もありましたが今は専用クーポン発行という形になっています。
各キャリアの対応について
解約を阻止したいという思惑はどの電話会社もあります。対応もキャリアにより微妙に異なります。
筆者の個人的主観がありますが、方向性などをまとめてみました。
auの場合
筆者は契約半年後の回線でも過去に提案を受けた事があります。(その際は仕事の都合上、auの電波が入らない地域へ転居してどうしても他社移行が必要でした。)
固定回線契約がある方は提案を受けやすい印象です。また解約抑止ポイントについてもauはキャリア内では早く始めたイメージがあります。
以前までは換金性の高いポイントでの付与でしたが、昨今は対象回線へメール配信して店頭で利用するクーポンタイプに変わっております。
また筆者は固定回線契約もありましたが指定したタイミングだけ継続して貰えると郵便為替を郵送しているとも案内されました。
ソフトバンクの場合
ソフトバンクの場合は値段面が他社移行へのネガティブの場合、ワイモバイルへの番号移行を提案されやすいです。
ポイント付与は月々の料金の大小で決まっているのかと思うくらい安いプランの場合は提案されません。しっかりとポイントで付与されますが利用先は制限されているので機種代金にしか利用出来ません。
更に現在は終了しているとの話ですが2018年末頃に発生した大規模通信障害がネガティブの場合は月々の料金から5000円を12ヶ月間割引するという非常に不条理な割引を行っていた事もあります。
ソフトバンクの場合は解約のページを見た上でログインして予約番号の注意事項を閲覧していると気付くとポイントが付与されているという少し面白い取り組みもあります。なおこちらは解約ページをウロウロしていると貰えるポイントという事で「ウロポ」と呼ばれます。
乗り換えの場合は自社グループ内、そうした取り組みも行い特に解約抑止に必死とも見えます。
ドコモの場合
個人的には一番「渋い」と感じます。
契約者母数が多いというのもあるのか簡単には抑止案を出しません。筆者の父親がauへ切り替える際に10800円引きの提案があったぐらいです。
最近では機種変更でも端末代金が格安のスマホやdocomo withといった変化球によりユーザーへの還元も多いので他社程に差別していないと思います。
貰えるコツはあるのか?
ここまでご覧頂いた方なら「自分も貰ってみたい。」と感じるとは思います。その際は是非お使いのキャリアに電話をしてみて下さい。
手順は紹介した通りで、オペレーターから提案があるだけです。仮にスムーズに他社転出の手続きが完了したとしてもユーザーへのデメリットは基本的にはありません。
実際には他社で手続きしなければ、契約は続行しますし違約金・手数料等は一切かかりません。唯一ソフトバンクでは、新型iPhone発売時期にはiPhoneの予約が取り消しになるという注意点を説明されます。
なお、店頭でも他社への乗り換え手続きが行えますが店頭側ではその権限が無くスムーズな手続き完了となります。
あくまで利用している御社も検討ベースにはあるという話をする事で付与するに値するユーザーと認識されるのでちょっとした演技も必要です。
何回も貰えるのか?
当然、何年後かにはまた機種を変更する時がきます。電話対応の部署だと対応した履歴などを残しているのは一般的なので前回引き止めたを受けたユーザーであるという事は認識されていると思います。結論から言えば、可能です。実際に筆者も2年前に引き止めを受けた後に最近も引き止めを受けました。
こちらもネットでは「おかわり」と称されている行為です。短期間の内にそう何度もは難しいと思いますが、一定期間後ではあればチャレンジしても良いかもしれません。
実際の所は安く買えるのか?
ここまで長々と解説した上で、今回の「解約抑止ポイント」は得なのか?と感じる方も居ると思います。
実際のところは、そのまま他社へ乗り換えれば機種にもよりますが一括0円(本体が無料)が未だにあります。
いくら30000円や40000円安くなっても、0円には叶いません。ただ料金プランの見直しをする事で実際は他社へ乗り換えするよりも安くなる事も多々あります。
今回の記事は知らないと損をするライフハック的な要素を含んでいます。本当に検討の意味も込めて一度電話してみてはいかがでしょうか?