MVNOの中でも老舗であり、幅広いサービスで人気を集めてきたIIJmio。
一方の楽天モバイルは、2020年4月についにMNOとしてスタートを切り、新料金プラン「Rakuten UN-LIMIT」を発表しました。
MVNOの老舗であるIIJmioと新たなMNOである楽天モバイル、どちらを契約するべきか迷われる方も多いのではないでしょうか?
今回は、IIJmioと楽天モバイルについて、エリア・速度・プラン内容・料金を比較していきます。ご自分にあった一社を見つける参考にしていただければ幸いです。
目次
IIJmioと楽天モバイルのエリア比較
まずは、IIJmioと楽天モバイル、双方のエリアについて比較します。
IIJmio | 楽天モバイル | |
自社回線 | ー | 楽天回線エリア
2020年5月現在、東京近郊など一部エリアのみ |
au回線 | 4GLTEの電波を利用
auの4GLTEエリアと同等 |
パートナー回線エリア
基本的に800MHzの電波を利用 auのエリアマップとほぼ同等 |
ドコモ回線 | 3G・4GLTEの電波を利用
ドコモのエリアと同等 |
ー |
IIJmioはMVNOであるため、楽天モバイルのような自社回線は保有していません。auとドコモからそれぞれ回線を借りて、どちらかを選択する形でサービスを提供しています。
au・ドコモどちらの回線を選択しても、利用できるエリアは提供元の大手キャリアと同等レベルです。
一方、MNOとなった楽天モバイルは、東京近郊や大阪、名古屋を中心に、自社回線によるサービスエリアを保有しています。しかしながら、この「楽天回線エリア」がカバーするのは、あくまで日本のごく一部。2020年5月現在では、それをフォローするためにauの一部電波を借り受けて、サービスを提供しています。
借り受けているのがauの主力電波帯であるため、「パートナー回線エリア」を含めたトータルのエリアについては、auとほぼ同等レベルの広さを確保しています。
IIJmio・楽天モバイル、双方共に大手キャリアと同程度のエリアが期待でき、大きな差はありません。
速度はMNOである楽天モバイルが有利!
エリアこそ同等のIIJmioと楽天モバイルですが、速度の面ではやはりMNOである楽天モバイルが有利です。
IIJmioのようなMVNO(いわゆる格安SIM)は、MNOから一部の電波を借りてサービスを提供しています。借りているのがあくまで「一部」であるため、混雑する時間帯に速度が低下することも珍しくありません。
IIJmioは「格安SIMの中では比較的安定している」と言われてはいますが、やはりMNOとなった楽天モバイルには及ばないでしょう。
速度を重視するならば、楽天モバイルの検討をおすすめします。
IIJmioと楽天モバイル「 UN-LIMIT」のプラン内容を比較
続いて、IIJmioと楽天モバイルのRakuten UN-LIMIT、それぞれのプラン内容を比較します。
IIJmioでは、「音声通話機能付き」「SMS機能付き」「データ通信専用」の3種類のSIMがあり、それぞれ3GB・6GB・12GBから好きなデータ量を選べます。3GB・6GBのプランでは最大2枚、12GBのプランでは最大10枚のSIMを発行できるようになっており、家族などとデータシェアできるのが特徴です。
一方の楽天モバイルのプランは、Rakuten UN-LIMITのみ。パートナー回線エリアでは5GB、楽天回線エリアでは無制限でデータ通信を利用できます。
それぞれのプランについて、項目ごとの比較表をご用意しました。
楽天モバイル「Rakuten UN-LIMIT」 | IIJmio | |
SIMの種類 | 音声通話SIMのみ | 音声通話機能付き・SMS機能付き・データ通信専用SIM |
データ量 | 楽天回線エリア内 無制限
パートナー回線エリア内 5GB |
ミニマムスタートプラン 3GB
ライトスタートプラン 6GB ファミリーシェアプラン 12GB 20GB・50GBのデータオプションあり |
速度制限後対応 | パートナー回線エリア内で5GB超過後1Mbps | 最大200Kbps
(3日あたりの通信料が366MBを超えるとさらに制限) バースト転送 (読み込みの瞬間だけ高速通信をすることで、非高速通信時のストレスを軽減) |
通話料金 | Rakuten Link利用で国内通話無料 | みおふぉんダイヤル利用で30秒10円
(同一mioID間30秒8円) 誰とでも3分&家族と10分 月額600円 誰とでも10分&家族と30分 月額830円 |
海外利用 | 月額料金込み
海外66か国でデータ2GBまで |
月額料金とは別料金
音声・SMSのみ(音声通話機能付きSIMの場合) データ通信提供なし |
データシェア | ー | ミニマムスタートプラン 最大2台まで
ライトスタートプラン 最大2台まで ファミリーシェアプラン 最大10台まで |
※表内全て税抜きです。
SIMの種類が選べるのはIIJmio
MVNO時代はSIMの種類が選べた楽天モバイルですが、MNOとなったのを機に音声通話SIMのみとなりました。
一方のIIJmioは、今も昔も変わらず、音声通話機能付き・SMS機能付き・データ通信専用の3種類からSIMを選ぶことができます。
データ量で選ぶなら、まずエリアをチェック!
Rakuten UN-LIMITは、パートナー回線エリアこそ5GBで制限がはいるものの、楽天回線エリアは上限なしの画期的なプランです。楽天回線エリア内であれば、楽天モバイルを契約して間違いありません。
ただし、先にも解説したとおり、楽天回線エリアは一部の限られた地域のみ。
パートナー回線エリアにお住いで5GB以上の通信をする方には、IIJmioの12GBプランや20GB・50GBのデータオプションをおすすめします。
速度制限後の快適さは楽天モバイル「UN-LIMIT」
IIJmioの速度制限時のスピードが最大200Kbpsであるのに対して、楽天モバイルのバートナーエリアでは約5倍の1Mbps。1Mbpsの速度があれば、ウェブ閲覧やSNS程度はほぼ問題なく利用できます。
IIJmioにもバースト転送機能があるとはいえ、やはり根本的な速度の差は埋められません。
通話が多いなら楽天モバイル「UN-LIMIT」
多くの格安SIMと同じく、IIJmioには通話が完全かけ放題のプラン・オプションがありません。一方楽天モバイルでは、Rakuten Linkの利用で国内通話が無料になります。
気兼ねなく音声通話を利用したいならば、楽天モバイルがおすすめです。
複数台契約ならIIJmioの複数SIMは要検討!
各プランにSIMを追加することで、契約したデータ量をシェアできるIIJmio。SIMの追加利用料はかかるものの、2台目以降の端末に安く通信機能を付与できます。
タブレットも含めて複数台持ちを検討しているならば、ぜひ一度IIJmioのプランでシミュレーションしてみてください。
IIJmioと楽天モバイル「UN-LIMIT」の料金比較
IIJmioと楽天モバイルのRakuten UN-LIMITについて、料金を比較します。双方の月額料金をまとめた、以下の表をご確認ください。
楽天モバイル | IIJmio |
|||
音声通話機能付き | SMS機能付き | データ通信専用 | ||
~3GB | 2,980円 | 1,600円 | タイプD:1,040円
タイプA:900円 |
900円 |
~5GB | 2,220円 |
タイプD:1,660円
タイプA:1,520円 |
1,520円 |
|
~6GB | 2,980円
パートナー回線エリアでは1Mbpsに速度制限 データチャージ:1GB500円
|
|||
~12GB | 3,260円 | タイプD:2,700円
タイプA:2,560円 |
2,560円 | |
12GB超 |
12GBを超える場合は、上記金額に追加するとデータ量を増やせる
データオプション20GB:3,100円 データオプション50GB:5,000円 |
※表内全て税抜きです。
音声通話SIMで比較すると、6GB以下ならIIJmioが、6GBを超えるならば楽天モバイルが安くなります。
先ほど解説したプラン内容の比較も考慮しながら、ご自分にあった会社を選んでみてください。
MVNOの老舗IIJmio!MNOの優位性が光る楽天モバイル!
MVNOの老舗として有名なIIJmioは、料金の安さや選べるSIMなど、格安SIMならではの魅力が満載です。一方の楽天モバイルは、MNOとして安定した通信網を手に入れただけでなく、海外利用や自社エリアデータ使い放題など、画期的な新プランを打ち出しました。
重視するポイントを明確にしたうえで、ぜひご自分にあった会社を選択してみてください。