5月17日にアメリカ商務省が発表した禁輸措置対象リスト(エンティティ・リスト)に、中国の通信機器メーカー「ファーウェイ(華為技術)」を入れたとして話題になりました。
日本においてもこのファーウェイは格安スマホ、キャリアからの販売といった販路を広げて利用者を増やしていただけに決して他人事では無かったという方も多いと思います。
今回は約1ヶ月程経過した上でのキャリアなどの対応についても含め今後どうなるのかをまとめてみました。
まず、どうなってしまうのか?
アメリカの企業がファーウェイ含むエンティティ・リストの企業へ製品の提供が禁止されます。Googleはもちろん、アメリカ企業なのでGoogleの製品・サービスが提供不可となってしまいます。アメリカ側の意図に関しては政治的理由もあると思われるので今回の記事では言及致しません。
「AndroidOS」自体はオープンソースのOSなので支障はありませんが、「Google Playストア」「Gmail」といった根幹サービスの利用が出来なくなります。日本に住む我々にとっては非常に痛手となりかねないです。当初はセキュリティアップデートがされないのでは?という懸念点がありましたが、現時点では既存の販売済み端末についてはセキュリティアップデートの対象となっているとの発表があったのでひとまず懸念は解消されました。
しかし今後の発売される端末に関しては実質Androidを搭載出来ない事になる為に、ファーウェイは独自OSを用意するとの報道もありました。これについては非常に難しいですが、ユーザーとしては新OSのクオリティが新たに懸念点として残りアプリの互換性も気になるところです。
<参考>
ファーウェイ呉波氏、「セキュリティ更新とアフターサービスに影響なし」
日本においての対応について
夏モデルとして発売が予定されていた「HUAWEI P30」シリーズですが、ドコモやau、ワイモバイルのキャリアに限らず格安SIMとして各社MVNOが発売を予定していましたが報道後に予約の受付を中止して発売の見送りを実施しました。
しかしMVNOについては現時点では何社か既に「HUAWEI P30 lite」の発売を行っておりソフトウェアアップデートもなされています。もちろん、それ以外の端末も報道後もしっかりとアップデートがなされており利用ユーザーは安心出来たかと思います。
ただドコモ含むキャリアは未だに予約自体の受付を中止しており販売時期は未定のままです。カタログやホームページ上ではラインナップとして用意はされているのでキャリア側も準備さえ揃えば発売したいと考えているかと思います。
特にドコモで発売を予定されていた「HUAWEI P30 Pro」はそのカメラ性能の高さから検討していたユーザーも多くドコモ限定という事もあり代替機種も無いとなると「ファーウェイ難民」は一定数は居るかと思います。
<参考>
HUAWEIからの最新ニュース | ニュース | HUAWEI JAPAN
購入した場合の考えられるリスク
仮にキャリアから発売されたとしても今後はどういった対応になるのかが気になる所です。
セキュリティアップデートは問題無いとしても、保守用部品の確保が行えずに保守対応の打ち切りが予想されます。
実は数年前にも似た状況とまではいきませんが、auにおいてPantech社が破産しサポート体制がどうなるのかといった問題が発生しました。
その際に一定期間内は保守対応を受付して、現在ではPantech社製品を所有しているユーザーは修理対応では無く割引適用での機種変更対応となります。
こうした点から購入したユーザーを突き放すという事は無いとは言えますが、少し不安が残ります。
ファーウェイの公式サイトでもキャリアから購入した端末はキャリアを通じての保守対応であると現時点で記載されております。
ドコモ、KDDI、ソフトバンク、ワイモバイル、UQコミュニケーションズより販売されているファーウェイ製品の仕様、販売、保守に関するお問い合わせにつきましては、以下の各販売元(通信事業者)までお問い合わせいただきますようお願い申し上げます。
各社MVNOから購入した端末については記載はありませんが、MVNOについて原則メーカー窓口となっています。(サービス会社によって異なります。)
ファーウェイ製品を今、買うべきなのか?
今後の続報によりますが、検討していたユーザーにとっては不安感が残る点がいくつかあります。
現時点で言えるのは既存端末は問題無い・キャリアからの販売で不都合が起きても代替案はあるという事です。
細かい点が気になる方は購入を控えた方が良いかもしれませんね。個人的に素晴らしい端末を提供してくれるファーウェイは是非今後も応援したいとは考えます。