楽天モバイルの格安SIMからMNOへ移行したほうがお得?料金や違いを徹底解説

機種・料金

楽天モバイルが格安SIMからMNOになり、Rakuten UN-LIMITという新しい料金プランも始まりました。お得にスマホが利用できるとあって話題になっています。

しかし、すでに格安SIM時代から楽天モバイルを使っている場合、MNOへ移行するか迷っている人もいるのではないでしょうか。

そこで、新旧それぞれの楽天モバイルについて調べてみました。格安SIMとMNOの料金プランの比較や、移行したときの違い、注意点についても解説します。

格安SIMのプランのまま使い続けるか、MNOに移行するか検討するときの参考にしてみてください。

楽天モバイルの格安SIMとMNOの料金を比較

格安SIMではドコモ回線が使える「スーパーホーダイプラン」とドコモ・au回線の「組み合わせプラン」を提供していました。

今回、比較するにあたり、楽天モバイルユーザーの8割が利用していた「スーパーホーダイプラン」を例に挙げています。Rakuten UN-LIMITと比較して、安くなるか確認してみましょう。

なお、スーパーホーダイの料金は割引のない通常料金で、すべて税抜きです。

プラン名 月間データ容量 月額料金 通話料
Rakuten UN-LIMIT 楽天回線エリア:無制限
パートナーエリア:5GB
2,980円 Rakuten Linkアプリ利用:国内通話かけ放題

アプリ利用なし:30秒20円

スーパーホーダイプラン プランS 2GB 2,980円 10分かけ放題

10分超過後は30秒10円

プランM 6GB 3,980円
プランL 14GB 5,980円
プランLL 24GB 6,980円

プランSユーザーはこれまでと変わらない使い方ができる

楽天会員割やダイヤモンド会員割などの割引を考慮しなければ、プランSとRakuten UN-LIMITが同じ料金です。楽天モバイルのMNOへ移行しても、これまでと変わらない料金で利用できます。

仮にパートナーエリアでの利用になった場合は通信上限が5GBになりますが、今までより3GBも多く通信が可能です。

プランSユーザーは、同じ料金でより多くの通信ができるようになります。

プランMユーザーはデータチャージが必要かも

プランMユーザーは楽天モバイルのMNOへ移行すると、これまでより1,000円安く使えます。年間にすると12,000円も得する計算です。

スマホを利用するエリアで楽天回線が使えるなら、無制限で通信できるので、我慢せずにたくさん楽しめるようになります。

しかし、パートナーエリアのみの利用になる場合、データ容量が6GBから5GBに減ることを考慮しなくてはなりません。

どうしても6GBギリギリまで通信が必要なら、データチャージで1GBあたり500円で追加ができます。プラス500円がかかるものの、プランMの料金よりは安いです。

とはいえ、パートナーエリアで5GBの上限に達して速度制限がかかっても、最大1Mbpsで通信ができます。

インターネットの検索やメッセージの送信なら大きな影響はないため、使い方次第ではデータチャージせずに利用できるかもしれませんね。

プランL・プランLLユーザーが楽天回線エリアを使えるならお得

Rakuten UN-LIMITでは無制限で通信が可能です。これまでの14GBや24GBの制限もなく、使い放題で楽しめます。

さらに6,000円前後もかかっていた料金が2,980円におさえられるのですから、かなりの通信料節約になります。

ただし、これは楽天回線エリアが利用できるのが条件です。

もしパートナーエリアしか利用できない場合は5GBの上限があるので、同じ使い方では到底データ量が足りません。プランL・プランLLユーザーのMNO移行は慎重に検討しましょう。

長時間の通話が多いならMNOへ移行が有利

スーパーホーダイプランでは、かけ放題になるのは10分間だけ。10分を超えると、かけた分の料金が追加される仕組みでした。

しかしRakuten UN-LIMITなら、Rakuten Linkアプリの利用で通話が無料になります。完全かけ放題になるので、長電話が多い人は通話料の節約になってお得です。

300万名対象でRakuten UN-LIMITが1年無料

格安SIMのドコモ・au回線からMNOへ移行しても、1年無料の対象です。これから1年間でかかるはずのスマホ料金が無料になるのですから、お得になるのは間違いありません。

300万名に到達したら通常料金での申し込みになるので、キャンペーン期間中に移行するのがおすすめです。

楽天モバイルの格安SIMとMNOの違い

格安SIMのプランからMNOへ移行したら、どのような違いがあるのでしょうか。以下で詳細を見てみましょう。

楽天会員割・ダイヤモンド会員割がなくなる

格安SIM時代に楽天モバイルに申し込むと、「楽天会員割」か「ダイヤモンド会員割」で1年間の割引がありました。

ところがRakuten UN-LIMITにすると、楽天会員限定の割引はなくなります。ずっと2,980円の固定料金で、2年目以降に金額が変動することはありません

現状で楽天会員割やダイヤモンド会員割が適用されている場合、最安料金は980円です。いずれRakuten UN-LIMITに移行するにせよ、タイミングは検討したほうが良いでしょう。

データ繰り越しができない

格安SIMのプランでは、データ残量を翌月に繰り越しできました。しかしRakuten UN-LIMITにすると、データ繰り越しの機能はなくなります。

たとえばパートナーエリアで2GBしか使わなかったとしても、翌月には繰り越しはできません。あまりデータ量を必要としない人にとっては少しもったいないですね。

通信が混み合う時間帯の速度制限がない

楽天モバイルはMNOになったことで、速度制限の対応が緩和されました。以下の表で、新旧の比較を確認してみましょう。

Rakuten UN-LIMIT 格安SIMの楽天モバイル
速度制限 パートナーエリアで5GB超過後は最大1Mbps 最大1Mbps
時間帯制限 12時~13時、18時~19時は
最大300kbps

月間のデータ容量を超えてしまった場合の速度制限は今までどおりです。けれども昼と夕方にあった時間帯による制限がなくなりました。

そうすることで時間帯に左右されず、快適に通信できるようになります。通信速度に重点をおくなら、MNOへの切り替えがおすすめです。

海外利用時に2GBまで通信できる

海外利用時もMNOにするとお得です。

Rakuten UN-LIMITでは66の国と地域で利用でき、Rakuten Linkアプリを利用した通話と2GBまでのデータ量が無料。エリアは限られてしまいますが、通話とデータ通信が無料でできるのは魅力的です。

これまでのスーパーホーダイプランでは、ドコモの海外ローミングエリアを使えたため、広いエリアで利用できます。しかし、現地で通話をした場合は従量課金で、データ通信はできません。

海外での利用もお得で便利にするなら、MNOへ移行しておいたほうが良いでしょう。

最低利用期間がなくなる

格安SIMでは、契約時期によって最低利用期間と解約金が設けられていました。2019年9月30日までに楽天モバイルに申し込んでいる人は、なんらかの縛りがある状態です。

Rakuten UN-LIMITに移行した場合、最低利用期間のしばりがなくなります。さらに解約金の設定もないため、短期の解約になったとしても金銭の負担なくやめられるのがメリットです。

楽天モバイルの格安SIMからMNOへ移行する注意点

格安SIM時代と比べて魅力的なプランを提供している楽天モバイルですが、気を付けておきたい注意点もあります。

データ残量は移行できない

MNOへ移行するときに当月のデータ残量が残っていても、Rakuten UN-LIMITへは引き継げません。

前月から繰り越したデータ容量も含めてたくさん残っている場合は、なるべく使いきってから移行手続きをするのがおすすめです。

Rakuten UN-LIMITで1年無料になるのは1回線のみ

格安SIMの楽天モバイルで複数回線持っていても、1年無料の特典を受けられるのは1回線のみです。2回線目以降は通常料金の2,980円がかかりますので気を付けましょう。

端末が対応しているかは要確認

現在、利用しているスマホがMNOの楽天モバイルで利用できない可能性があります。

もともと楽天モバイルで購入したスマホなら条件をクリアしているものが多いですが、キャリアで購入したスマホをSIMロック解除して利用している場合は、移行後に使えなくなるかもしれません。

いずれにせよ、「ご利用製品の対応状況確認|楽天モバイル」で、しっかり確認した上で移行しましょう。

もし対応していないスマホだった場合、動作確認が取れている新しい対応端末を購入するのがおすすめです。

Rakuten UN-LIMITへの移行は必須ではない

2020年5月現在、移行手続きをしなければ、引き続きドコモ回線・au回線のプランをそのまま利用できます。

使い方次第では、このままのプランで使い続けたほうが良い場合もあるため、よく検討しておきましょう。移行してしまうと元の格安SIMプランには戻れない点には注意です。

また今後、2019年9月以前に申し込んだスーパーホーダイプラン、組み合わせプランの場合、そのままのプラン内容で楽天回線に移行できるようになると案内も出ています。

手続き開始時期は未定のため、すぐに移行しない人は新しい情報に注目しておきましょう。

楽天モバイルの格安SIMからMNOへ移行する方法

格安SIMからMNOへ移行するにはWebか楽天モバイルショップ店頭で手続きできます。

店頭での手続きだとMNP予約番号を取得する手間が1つ余分にかかるので、Webでの手続きがおすすめです。なお、移行するにあたり、契約解除料とMNP転出手数料は発生しないので安心してくださいね。

移行手続きができるのは通話SIMを使っている人のみです。たとえば、プリペイドSIMやデータSIMを利用している場合は手続きできません。

MNOへ移行する手続きは簡単3ステップです。

  1. メンバーズステーションから移行手続きをする
  2. 楽天回線申し込み画面で手続きをする(オプションの申し込みや端末の購入など)
  3. SIMカード到着後、初期設定をする

Webからの手続きだと難しく感じるかもしれませんが、1つ1つステップを踏んでいけば完了します。自宅からでも手続きができるので手軽ですよ。

さっそく楽天モバイルのMNOへ切り替えして、快適な通信を楽しんでくださいね。